テナント退去を見据えた看板の選び方
自社ビルなら、看板は資産として長く使うものです。借りている物件だと事情が変わります。契約が終われば外すからです。
外すときに何が残るか
| 種類 | 撤去のしやすさ | 復旧で問題になりやすい点 |
|---|---|---|
| 窓面シート・切り文字 | 容易 | のり残り、ガラスの傷 |
| 壁面看板 | 中 | アンカーの穴、壁の色あせの差 |
| 袖看板 | やや大変 | 共用部の壁の復旧、足場や高所作業車 |
| 自立看板 | 大変 | 基礎の撤去、舗装の復旧 |
契約のときに決めておくとよいこと
- 原状回復の範囲に看板の取付跡が含まれるか
- 躯体に穴を開けてよいか。開けてよい場合の復旧方法
- 退去時に看板を残していくことが可能か(次のテナントが使う場合がある)
短期の出店なら、初期費用が安い形式を選ぶより、撤去費まで足した合計で比べるほうが実態に合います。自立看板は設置費も撤去費も大きく、数年で外すなら割に合わないことがあります。
前のテナントの看板が残っている物件
残置物として引き継ぐ場合は、許可が誰の名義で出ているかを確認してください。名義がそのままだと、更新や除却の手続きで止まります。
残していく場合の手続き
次のテナントが使うから残していく、という選択をするときは、許可の名義をどうするかを決めてください。名義が前の事業者のままだと、更新も除却もその人に紐づいたままになります。引き継ぐなら、設置者・表示者の変更として届け出る必要があります。
原状回復でもめやすいところ
- アンカーの穴を埋めただけか、面で塗り直すか
- 看板があった部分と周囲で外壁の色があせている場合の扱い
- 電源工事で通した配線を撤去するかどうか
いずれも契約書に細かく書かれていないことが多く、退去時の交渉になります。入居前に写真を撮っておくと、どこまでが自分の責任かを示せます。
短期出店なら形式を選ぶ
1〜2年で動く可能性があるなら、窓面のシートや置き型を中心に組み立て、恒久的な工事は最小限にするほうが合計は安くなります。見た目のグレードは落ちますが、撤去と復旧の費用をまるごと避けられます。